11月1日から新サイトに移行しました。URLは下記の通りです。リンクしている場合はURLを差し替えていただくようお願いいたします。

http://www.wonderlands.jp

June 11, 2005

劇団StoicStick「芝居をなめるな !! 」

 「さようならストイックスティック店じまい公演」と銘打っているが、サブタイトルらしい位置に"劇団ストックステップの演劇教室"というコピーが書かれている。「おはしょり稽古」サイトのあめぇばさんは「店じまい、という理由でか、小劇場劇団の稽古を題材にしている。学生演劇などの大きなジャンルの一つに『演劇部ネタ』があるが、その延長線上のものだ。最後だからこそ使えるネタではある」と始め、「新しく演出家としてやって来た胡散臭い男性に振り回され」「不満がつのっていく前半の展開は、客席まで倦怠感スモッグが立ち込めてきて結構辛い」けれども、その演出家を追い出したあとの様子や舞台の魅力を次のように述べています。

劇団員に降板させられた演出家は芝居未経験の愛妻を後釜に据えてしまうが、「お芝居は観てばっかり」の妻の意見が稽古を活気づかせていく。観客の率直な意見の大切さをさりげなく織り込んでいて、妙にはっとさせられた。 稽古に熱が入って高揚していく感じ、終演後の観客との一体感などまで殆ど芝居の魅力を網羅している。役者が生き生きと動き出す後半は、俄然舞台に惹きつけられる。 小劇場演劇版「演劇部ネタ」は、これでほぼ書き尽くされた感があった。劇団自体の解散公演、というのが作品の魅力を増していた。

 劇団webサイトによると、1997年に旗揚げ、公演毎に役者を集う演劇企画集団でした。リアリズムを追求したりトリッキーな作品だったりと毎回作風を変えながらも、「日常的なテーマでお客様が見て楽しめる舞台を作りつつ、軽快なタッチの奥底で常に人間の根底や生や死を描き、ただのコメディではない、シチュエーションコメディという名を借りての人間ドラマを上演」してきたそうです。今回の解散公演はそれぞれの再出発にふさわしい舞台だったようです。


[上演記録]
◎さようならストイックスティック店じまい公演「芝居をなめるな!! 」"劇団ストックステップの演劇教室"
 新宿タイニイアリス(6月2日-5日)

作・演出★浜田昭彦
出演★内田和宏 小玉慶晴 佐丸徹 外間勝 中川加奈子 中橋真澄美 浜田昭彦 若林史子 渡邊衛
annie 岡本篤(劇団チョコレートケーキ) KINOSHIN(UNITレンカノ) 木全隆浩 久米靖馬(クロカミショウネン18/UNITレンカノ) 小林真富果(UNITレンカノ) 町山みゆき(UNITレンカノ) 山下沙代

舞台監督★吉田慎一(MDC)
舞台監督助手★横川奈保子
照明★兼子慎平
音響★嶋田浩一(JOHNNY CLUB)
ちらしデザイン★たちばなかずまさ(radimide)
制作★のうこんばつぐん
企画・製作★劇団StoicStick

Posted by KITAJIMA takashi : 06:33 PM | Comments (0) | Trackback

June 10, 2005

Fragile 「塔」

 現代演劇ユニットFragile の第9回公演「塔」が5月25日から31日まで東京のこまばアゴラ劇場で開かれました。都内の小劇場を休みなく見歩いている「デジログからあなろぐ」サイトの吉俊さんが取り上げています。ちょっと時間がたってしまったのが悔やまれますが、こんな記述で舞台の紹介を始めています。

舞台中央に鎮座する巨大な滑車・・・そこは111階建ての高層ビルの最上階の上、エレベーターの管理室である。 この滑車を中心に描かれている舞台空間の統一感と完成度、それを支える照明、音響というスタッフワークの力強さ・・・全ての質を限りなく高め、そこから始まる物語への予感を高めてくれる。 劇場に入った瞬間に感じたその想い・・・私の期待は期待以上に高まっていきました。

 この演劇ユニットは「THE・ガジラ主宰鐘下辰男氏によるワークショップ『塵の徒党』に参加した小里清(Playwriter)、桜井秀峰(Director)、渡辺陽介 (Player) によって98年に結成」されたそうです。作・演出の小里さんは2004年度岸田戯曲賞の最終候補になるほどの期待の新鋭です。小里さんはFragile のWebサイトで「真理や教訓を掲げるのではなく、私たちの考える社会の在り様、人間の実相を提示することで、道標を失った現代を生きる人々の意識に波紋を投げかけられる石となれればと願っています」と書いています。
 吉俊さんの期待は外れなかったようです。次のような感想を記していました。

物語は、この巨大なビルに集まってきた異人達が集まるエレベーターの管理室で展開する。 このビルには、世界中の企業や偉人が入居していて、言わば世界を動かしている建物であるという・・・そして、そのビルのエレベーターは世界の骨髄であり、その管理室は脳ではないか・・・それを管理し、保守している我々のお陰で社会が成り立っているのではないか?・・・なのに何故、自分達はこんな惨めな思いをしているのであろうか? 抑圧された人たちが巡らす極端な思想の展開・・・アメリカの同時多発テロのモチーフを借りて収斂していくエンディングは秀逸でした、鳥肌~。


[上演記録]
Fragile 第9回公演「塔」東京・こまばアゴラ劇場(5月25日-31日)

劇作・演出 小里清
出演
渡辺陽介/横畠愛希子(マンションマンション)・井上幸太郎・泉陽二・
有川マコト(絶対王様)・明樹由佳(La Compagnie A-n)

Posted by KITAJIMA takashi : 05:19 PM | Comments (0) | Trackback

June 06, 2005

OrangePunPKing『見つかりにくい温室』

 OrangePunPKing『見つかりにくい温室』公演が東京・中野のウエストエンドスタジオで開かれました(5月27日-31日)。「東京○×カンパニーでのプロデュース公演を皮切りに今回で四度目の公演になるが、とても好きな劇団で、第三回公演を除いて全部観に行っている」という「おはしょり稽古」サイトの「あめぇば」さんは、「OrangePunPKingは、役者の音感やリズム感をフルに生かして話を創る。少年の孤独を癒すためだけに創られた男女が、無表情でジンギスカンを踊る様子は怖い」としながら、次のように指摘しています。

作品の系統が少し変わった。国籍や時代が不特定だった前作までの世界観と違って、今回は明らかに現代の日本が舞台だ。登場人物の名前や「バイト」「飲み会」などの単語からそれが分かる。話もよりストレートな展開になったが、ラストの唐突な不条理さは健在だ。完全な空想世界でない分、勢いで押し切りきれなくなっている。温室の草花が「出られない」のだという絶望感は伝わりきらなかったのは、外に出た後の元・人形達や連れ去られた俊雄の末路が無かったせいでもあると思う。

 これまでの公演をすべて見てきた「おはしょり稽古」サイトも「伝わりきらなかった」と言うほどだからでしょうか、「デジログからあなろぐ」サイトの吉俊さんは「全ての問題は、物語の悪さに始まっている」と切り出した上で「最後に向かって物語がまとまってくるのを期待してはいたのですが、結局最後まで引き込まれず、特にエンディングの内容には逆に引いてしまう」などなど、最後に「あ~良い事を殆ど書いていない気がする」というほど、芝居の世界から疎外されていたようです。

 集団の名前がちょっと変わっています。OrangePunPKing。後半の綴りがPumpkin かと思って、Webサイトを見つけるのに手間取ってしまいました。サイトを見ても由来を見つけられません。どういう意味なのでしょうか。

[上演記録]
Orange PunPKing 春公演『見つかりにくい温室』
中野ウエストエンドスタジオ(5月27日-31日)

■原話:足利彩
■作・演出:宇原智茂
■出演
土居清光/あしかがあや
にしだみき(ゲキダン◎エンゲキブ)/中澤昌弘(楽天舞隊)
内山智絵(劇団お座敷コブラ)/MiSAKi(Funny*Flying*Fish)/森宏之
松岡大輔(カノン工務店)/久保田勇一(かわずおとし)/水崎蘭
宇原智茂

■スタッフ
照明:Jimmy(FREEWAY)/音響:志水れいこ/舞台監督:高田宏
チラシ画:三原等/記録:⑰アイボット/WEB管理:おかだよう
協力:⑰慈プロダクション/制作:SUI
企画・製作:Orange PunPKing

Posted by KITAJIMA takashi : 05:43 PM | Comments (0) | Trackback

June 05, 2005

劇団犯罪友の会「手の紙」

 野外劇場公演を軸足に据えて30年。大阪を拠点に活動する劇団犯罪友の会の久しぶりの東京公演「手の紙」が新宿・タイニイアリスで開かれました(5月27日-30日)。破防法が適用された戦後最初にして唯一のクーデター未遂事件「三無(さんゆう)事件」を題材に取りながら、戦争と平和、ロマンとリアリズムの狭間に純愛物語を小劇場で成立させようとする舞台でした。
 「ワニ狩り連絡帳」サイトは「正直言って、いったいどんなハチャメチャな舞台を見せてくれるのだろうか?などという期待があったのは確かなのだけれども、想像していたよりもずっとストレートな、直球勝負の舞台だった。とにかく、観終っての印象では、まずは戯曲としての完成度が高い」と述べています。

 「関西に粋なおっちゃんがいる」というタイトルでレビューをまとめている「おはしょり稽古」サイトは「小劇場出身の劇団と比べると圧倒的に役者の芝居は大きい。笑いをとってもいい脇役の演技は特にそうだ。野外劇の特性を取り込みつつ、主役陣の抑えた演技で小劇場サイズの作品に仕立て上げている」と指摘しながら「しかし、やはり次回は、彼らの評判の野外劇を観てみたい」と結んでいます。

 タイニイアリスのWebサイトに劇団の前触れが載っています。

◎平和ラッパという凄い漫才師がいた。
昭和三十年代前半まだ街中に「平和」という看板がやけに目についた頃だった。
「平和時計店」「平和美容院」「平和ビリヤード」等、まだ「平和」という文字が人々の心の中に大きな意味を持っていた時代だった…
 明治維新後七十余年に太平洋戦争が始まり、敗戦から六十年を経て、第三、四世代の若者達がイラクの戦場に派兵されている。
そこには多くの人達が一片の肉の塊になって転がっている。
戦場には正義も大儀も聖戦もない。
ただ無数の死と悲劇があるだけなのに…幾度繰り返せばいいのか…
流す涙なら「恋の行方」で流したい、この行く先の見えない時代にラブストーリーを作ってみました。
やるせない恋の行方の物語、楽しく笑って泣いてください。
「平和」という言葉をもう一度味わいながら…

 同じアリスWebサイトに主宰、作・演出を一貫して引き受けてきた武田一度さんの詳細なインタビューが載っています。実はぼくが急遽、公演直前にインタビューしたのですが、劇団の成立、活動、そしてコンセプトまで包み隠さず明らかにしています。ご興味のある方はぜひ、ご覧ください。
http://www.tinyalice.net/interview/0505takeda.html

[上演記録]
劇団犯罪友の会「手の紙」

☆作・演出=武田一度
☆出演=川本三吉 羽田奈津美 中田彩葉 玉置稔 デカルコ・マリー 小野正樹 金城左岸 山田山 瀧波四級

Posted by KITAJIMA takashi : 11:40 PM | Comments (0) | Trackback
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