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October 25, 2004

少年王者舘「こくう物語」

 ダンスや演劇などをフィールドにする「ワニ狩り連絡帳」が、少年王者舘「こくう物語」公演(10月20日-24日、下北沢スズナリ)のレビューを載せています。
 「もともとがマンガ雑誌の平面性を舞台に移植する試みとして、遊び所満載の楽しい舞台であり、演出はより過激にカットアップ性を増して、時間軸も空間軸も飛び越えた楽しい舞台にはなっていた。…2次元と3次元を行き来するようなビザール感覚には満ちている。役者陣も、そういうバカバカしいシチュエイションを演じ切る「おばかキャラ」は、人材豊富になってきているようには思う。いや、変な男優が増えたよね。たしかにそういう面では面白い舞台だった」と述べています。続けて「特に、毎回ながらの意味不明な強引な展開は今回も冴え渡り」という個所にきて、思わず頬が緩みました、ハイ。
 その上でかつて舞台を牽引した役者や振り付けが不在の影響を踏み込んで指摘しています。

Posted by KITAJIMA takashi : 01:17 PM | Comments (0) | Trackback

October 24, 2004

五反田団「いやむしろわすれて草」

 五反田団「いやむしろわすれて草」公演のレビューがあちこちに出ています。
 「ハンサム部ブログ」は「今年一番おもしろかった。戯曲、良い。演出、的確。出演者、素敵。スタッフワークまとまりがある。ただ、やや玄人好みかも」と切り出し、「平田オリザ先生よりも、世界のとらえ方が好きだし、細かい技術にしてもそんなに負けてない」と推しています。
 「こんなものを買った。-ムダ遣い日記-」サイトは「真摯であることと、自分のスタイルを持つことは同意だと思う。そして五反田団既にそのスタイルを確立していると思う」と述べています。

 「休むに似たり。」も「わりとチープさが売りの五反田団、今回はどこか本気感漂います。チラシひとつとっても。いままでの五反田団と違う感じにとまどう指摘もありますが、作品を見れば納得、五反田団という枠の中では計り知れないぐらいの、傑作」と評価しています。
 五反田団「いやむしろわすれて草」はオルコットの「若草物語」が原作。「X-ray」サイトは珍しく?前田版「若草」を共感込めて紹介しています。「内気で病弱、亡くなって、その暖かさ、優しさが、いかに大きなものであったかを、他の家族に知らしめるお役目のベスには、『それでも、おとなしすぎる。彼女の言い分は何処に?』という疑問を、抱かずにはいられなかった。それを、前田若草が、ベットからほとんど離れることができない三女の視点で、スッキリと解明してくれたように思える」。そのあと、せりふを紹介しながら、そのわけをつぶさに展開しています。

Posted by KITAJIMA takashi : 03:06 PM | Comments (0) | Trackback

October 23, 2004

文学座『踏台』

◎愛すべきオジサンのための一喜劇

 文学座の喜劇である。創立以来、多岐に渡る喜劇のかたちに挑戦し、そのたびに白眉の出来を見せてきた。彼の系譜を辿れば久保田万太郎や岸田國士から別役実、つかこうへいまで、本当に多くの作家による良質の作品を上演しつづけている。水谷龍二の筆による『踏台』は、2000年に初演され好評を博した『缶詰』の後日譚。キャストはほぼ変わらず、渡辺徹が加わり花を添える。いや、添えるどころではなかったけれど。ともあれ、歌ありドタバタあり、そしてシンミリさせる。文学座流の風俗喜劇である。

 物語は大筋で感傷のかたまりであると云ってよい。かつて靴工場の社長、常務、専務だった三人のオジサンは、今やビルの清掃業者。或る夜、大手広告代理店の一室で社内人事をめぐる騒動に巻き込まれる。過去の悪夢を踏台として今を、未来を生きようとするオジサンたちは、我等遺物に非ずと気を吐くがしかし、どうにも「オジサン」然たる姿は否めるものではない。いわゆる「団塊の世代」と若者たちとのあからさまな時代表象的やりとりに思わず鼻が鳴る。その潔いまでのジェネレーション・ギャップ自体がすでに微笑ましく、敬遠されがちなオヤジギャグさえ何の臆面もなく連発される。それが許されるのは百戦錬磨の文学座オジサン俳優たちの魅力に他ならない。

 主演トリオを演ずる角野卓造、たかお鷹、田村勝彦ら文学座の手練の周りを気にしない必死さが笑いを誘う。そう、オジサンたちは一生懸命なのだ。そして熱い。ときに暑苦しいほどに。内向の世代もすでに遠く、目下流行の銘柄は「自閉」を旨として憚ることも知らない世情だけれど、愛すべきオジサンたちは負けじと舞台を駆け回る。中でも角野卓造は本当に達者で、そこに居るだけで或る種のおかしみを醸すのは、別役作品で演劇の基礎を築いた功でもあろう。たかお鷹の即興や楽屋ネタにさえ見える、計算し尽くされた演技や田村勝彦のすっとぼけた新喜劇調の優しさもいい。また渡辺徹の存在感は、舞台をあっと言う間にお茶の間に引き寄せてしまう求心力を持っており、観客の目を惹く。全体として線の細い女優OL陣の中、栗田桃子の器の大きさが光る。ジョニー・サマーズの「ワン・ボーイ」をはじめとするフォーク・ソングも郷愁を誘う。至って現代風、ややもすれば平々凡々とやり過ごしてしまうオフィス・コメディであり、鼻もちならぬ懐古趣味と見られておかしくない設定を、戯曲世界を丁寧に視覚化する鵜山仁の演出のもと、ほのぼのと、あっけらかんとした「おもしろい」舞台へと昇華させた。

 しかし、以上の長所はどうしても俳優の手慣れた演技だけに寄りかかり過ぎて、作品としての精度は物足りないと云わざるを得ない。前作の好評からか、それを受け継いでの路線が展開されるため、初見の観客にとっては少しばかり戯曲の不備を問わずにはいられないし、「つづきもの」として考えても、強引な展開とあまりに唐突な幕切れは予想の範囲内であるにもせよ、「物語」としての強度に欠ける。時代を超えて響く音楽のモチーフも、主演三人の歌の巧さは措いて、劇的機能は不発だった。文学座という恵まれた「場」に甘んじて、安易な「おもしろい芝居」をつくるだけではどうにも足りないと思うのだ。でなくては、劇場で味わう思いが本当にただの「団塊の世代のための演劇的感傷」になってしまわないかと、杞憂ながらもつい考えてしまった。それとも、筆者が団塊以降の世代であるがため舞台の熱を肌で感じきれずに、知らず冷めた眼で観ていたのだろうか。(後藤隆基/2004.10.22)

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October 22, 2004

時間堂「月並みなはなし」

 「ンチャ通信」サイトの「演劇の部屋」は1996年から毎年、数多くの劇評を掲載してきました。好みのランキングもあって目を離せない演劇サイトの一つです。この10月は時間堂「月並みなはなし」公演(10月1日-4日、王子小劇場)のレビューを1本だけ掲載しています。
 時間堂は黒澤世莉が「堂主」の演劇ユニット。今回は月移民に出発する人を、最終選考に落ちた6人の中からあらためて1人だけ選ぶ設定。ストーリー展開のおもしろさ、演出のすばらしさを指摘しながら「面白かったけど、心は動かされなかった」と述べ、その理由も詳細に述べています。

Posted by KITAJIMA takashi : 01:40 AM | Comments (0) | Trackback

October 21, 2004

ク・ナウカ「アンティゴネ」

 「舞台批評」サイトが1カ月ぶりに動き出したようです。H・アール・カオス「白夜」公演に続いてク・ナウカ「アンティゴネ」公演を取り上げています。
 ク・ナウカは昨年の「マハーバーラタ」公演に続いて、東京国立博物館を会場に使いました。特に今回は、正面の噴水池とエントランスを使って野外舞台にしました。まずその会場設定を取り上げ、「博物館本館という背景だけで十分にある種の荘厳さというか雰囲気が作られているので、このロケーションを選んだ宮城のさすがのセンス」と指摘したあと、物語のあらすじを詳しく紹介します。
 その上で「日本的な死の美学とギリシャ悲劇の死の美学が微妙に重なり合い、アジア的な音楽とともに、死そのものを異化しようとする印象だった」と述べています。

 公演は台風の影響で雨にたたられた(中止の日もあった)ようですが、「野外劇には厳しい状況だったが、雨合羽、クッション、カイロ、大きめのビニールの一式が配られ、十分な配慮がなされていた」と劇団の行き届いた態勢にも触れています。

Posted by KITAJIMA takashi : 06:32 PM | Comments (0) | Trackback
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