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November 06, 2004

野鳩「きみとならんで空の下」

 今年のアリスフェスティバルに参加した野鳩「きみとならんで空の下」公演(10月16-18日)について、「うたうた」サイトが体言止めを多用した長めの感想を書き留めています。
 「ドラえもんを演劇にしたらこんな感じになるかもしれないというような、つまりはベタな展開。話はひどい状況でもマイペースな演技は変わらず。全ての過程を役者さんの演技がチャラにする。安心して観てられる。変な安心感。…ゆるゆる。しかし抜け目なくゆるゆる」

 なーるほど。「抜け目なくゆるゆる」という指摘は秀逸ですね。ぼくも見ましたが、こういう表現は思い浮かびませんでした。太極拳やヨガは、緩い動きを意識的に採用して、心身の緊張と弛緩をコントロールします。野鳩はそれと同じような方法論をとっていると感じました。新しいこころみではないでしょうか。期待している劇団の一つです。(北嶋孝@ノースアイランド舎)

「野鳩」公式サイト
□野鳩 第7回 公演「きみとならんで空の下」
 アリスフェスティバル2004参加作品
 2004年10月16日(土)~18日(月) 新宿 タイニイアリス
□作・演出 水谷圭一
□出演
 佐伯さち子
 畑田晋事
 村井亮介
 菅谷和美
 山田桐子
 水谷圭一
 吉田友則 (シベリア少女鉄道)

□スタッフ
 照明/増田純一
 舞台美術/仁平祐也
 小道具・造形部 部長/中島香奈子
 衣裳/矢島春恵
 イラスト/ル・カバコ
 宣伝美術/水谷圭一 畑田晋事
 制作/山下千春

Posted by KITAJIMA takashi : 10:45 PM | Comments (0) | Trackback

November 04, 2004

中野成樹(POOL-5)+フランケンズwith friends featuring劇団EnTRoPy「寝台特急“君のいるところ”号」

中野成樹(POOL-5)+フランケンズの「寝台特急“君のいるところ”号」は、原作が米国の劇作家T・ワイルダーの「特急寝台列車ハヤワサ号」で、よく上演される「わが町」と同じ作家の作品です。 「白鳥のめがね」サイトがこの公演を取り上げました。

 「同じ寝台特急に乗り合わせた人々の、それぞれの心境が、ニューヨークからシカゴへと向かう鉄道の背景やそれをとりまく世界との関わりを通じて描かれていくというオムニバス的な構成で、フランケンズの手に掛かるとコンセプトアルバムを一枚通して聞きましたという趣だ」とまず切り出します。
 その後ポツドールと比較しながら演技の質を考量し、「寝台車の客席はパイプ椅子を並べただけだし、役者は舞台奥につられた暗幕の裾を持ち上げて舞台に出入りする。そんな仕方で、むき出しにされたそっけない装置と同じような水準に、それぞれの演技はそっけなく置かれているようである。それでいて、その配置には、しっかりとした音楽的リズムが宿っている。そこでは、演劇が、演劇として造形され、完結する」と述べています。


-公演データ:
●10月27日(水)-31日(日)
●会場=横浜STスポット「スパーキング21 vol.15
●原作=T・ワイルダー「特急寝台列車ハヤワサ号」
●構成&演出=中野成樹(POOL-5)
●出演=村上聡一/福田毅/野島真理/石橋志保/劇団EnTRoPy/斎藤範子/岩本えり
●劇団POOL-5サイト=http://www.pool-5.com/

Posted by KITAJIMA takashi : 04:28 PM | Comments (1) | Trackback

November 03, 2004

榴華殿プロデュース R2 「のら猫」

 榴華殿プロデュース R2 「のら猫」公演(9月9日-12日)が新宿タイニイ・アリスで開かれました。 AliceFestival2004参加公演です。本公演とは趣が違い、榴華殿としては珍しいコメディ仕立ての作品でした。小劇場の芝居やダンス表現を伝える新聞「CUT IN」(タイニイアリスとディプラッツの共同発行)の最新第31号で、井上二郎編集長がこの舞台のレビューをトップに掲載しています。以下、井上さんの承諾を得て、全文を転載します。

◎異言語飛び交う状況を笑いで伝える これぞ小劇場の機知

 韓国人、日本人、在日中国人三世、在日朝鮮人三世の若い俳優たちが、それぞれの母国語をそのまま用いながら、言語の壁を笑いに変えて繰り広げるコメディだ。舞台が進むにつれ、言葉不用の生き生きしたコミュニティがその場に形成されていく。その活気、笑い、屈託のなさが持つ意味を、注意深い観客は見逃さないだろう。

 はじめ、洋服がびっしりぶら下がった洗濯屋の店内で主人(金世一)と女房(李知映)が韓国語で何か言い争っていると、そこにタマ(森田小夜子)が現れ、従業員募集に応募してきた旨を、当たり前のように日本語で喋る。女房はこれまた当然のごとく韓国語で受けるから会話はアサッテの方向へ。トンチンカンな面談を経て話はなんとかまとまり、タマは洗濯物の片づけに入る。主人と女房がそそくさと出て行くと、今度はミー(王美芳)が仕事を求めて現れ、タマの日本語とミーの中国語のずっこけた応酬に。数分後、これも適当な解決を見てタマとミーは仲良く働きだす。が、ミーがあらゆるものにアイロンをかけたがったりして、気配はスラップスティックに。それからやはり求職中でやたらと漬け物を作りたがるモゴ(梁學允)、リッチ&グラマラスにきめて洗濯物をとりに来たおバカなマリー(愛花)、探偵オタクのハナ(内藤加奈江)、さらには正体不明の放浪少女ラン(金蘭)も登場。

 狙ってない人の顔にモップの先が飛んで行く、「撫でてくれ」を「殴ってくれ」と聞き違えて殴る、あるいは日本語の語尾にやたらとスミダをつけて意志疎通を図る---。言葉が通じないことを逆手にとり、あるいは、その場のノリで雑駁な理解を成立させながら、俳優は伸び伸びと笑いを巻き起こしていった。

 この粗製濫造風のコメディは、言葉が違う人々の交流の実際をおおげさにデフォルメしながらたいへんよく伝えている。家庭や職場、飲食店の厨房や小劇場の楽屋、私やあなたの隣家。すなわちアジアの巷に無数に存在するその現場では、言葉の壁に逡巡するヒマなどなく、機知とギャグで壁を飛び越え、相手と自分の関係を見いだしていくしかない。舞台のちゃらんぽらんな方法は、じつはそういう真実をとらえる機知である。

 これは今の東京の状況を肌で感じ、率直に見つめるところから生まれた作品だ。逆に言えば、ようやく小劇場でごく自然に話題になるほど、異文化混交状況が熟して来たということかもしれない。だからこそ、この舞台には招聘とか翻訳上演という「交流」にはないリアリティがあるし、この地点から、例えばオフオフ・ブロードウェイの名作である「インド人はブロンクスへ行きたがっている」のような言語の壁を扱う秀作も生まれるのだろう。この先が楽しみである。ともあれ、なによりまず出演した俳優たちとって、本質的で根強い交流の端緒となったのは間違いないと思う。
(井上二郎 「CUT IN」編集長)


☆榴華殿プロデュース R2 「のら猫」
☆作・演出=川松理有
☆出演=森田小夜子 内藤加奈江 愛花 金蘭 金世一 李知映 梁斅允 王美芳
☆劇団サイト http://www.rukaden.com/

Posted by KITAJIMA takashi : 08:55 PM | Comments (0) | Trackback

November 02, 2004

劇団衛星のコックピット

 京都を本拠とする劇団衛星が、座席数50限定の「完全可搬型超具現寿司詰め劇場」を始めました。京都公演(9月18日-10月11日)は「第五長谷ビルのコックピット」 として、東京公演(10月28日-11月7日、こまばアゴラ劇場)は「東京駒場のコックピット」として開かれています。タイトルは「コンセプト1,2,3」。3作一挙公演です。京都公演を見た(体験した)京都橘女子大学教員の小暮宣雄さんが、演劇的仕掛けや作品のつながり、さらに「いま日本に蔓延している主語のあいまいな憎悪感」などについて「こぐれ日記〈KOGURE Journal〉」で詳しく報告しています。

Posted by KITAJIMA takashi : 11:04 AM | Comments (0) | Trackback
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