11月1日から新サイトに移行しました。URLは下記の通りです。リンクしている場合はURLを差し替えていただくようお願いいたします。

http://www.wonderlands.jp

January 29, 2005

地点 『雌鳥の中のナイフ』(続)

 地点 『雌鳥の中のナイフ』公演に関して先に、いくつかのレビューを紹介しました。その後、新しいサイトが分かりましたので追加します。「大岡淳の反資本主義日記」と「デジログからあなろぐ」です。いずれも三浦演出を高く評価しています。20日付の紹介ページも併せてご覧ください。

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January 28, 2005

「私が選ぶ10の舞台」

 「中西理の大阪日記」が「2004年の演劇ベストアクト- 私が選ぶ10の舞台」を掲載しています。チェルフィッチュ「三月の5日間」「労苦の終わり」、クロムモリブデン「なかよしshow」「ユカイ号」、維新派「キートン」が上位3劇団でした。特に「チェルフィッチュ」の可能性に期待しています。中西さんは早くからこのユニットに注目し、「ハイパーリアルな口語劇」の実現として高く評価していました。

 「2004年最大の事件はチュルフィッチュの岡田利規の登場だ。平田オリザが90年代半ばに「現代口語演劇」をひっさげ颯爽と登場して現代演劇の大きな流れを作って以降その方法論に触発されるように劇作家が次々に出現したが、その多くは群像会話劇であった。チュルフィッチュが衝撃的だったのは「口語演劇」でありながらモノローグを主体とするまったく新しいアプローチを持ち込み、演劇として再現することが難しいような若者の地口のような会話体を駆使し「ハイパーリアルな口語劇」を実現してみせたことで、岡田は平田以来の才能といっていい」

 中西さんは長年小劇場の舞台をつぶさに見てきた方です。チェルフィッチュの刺激的なステージは多くの方に体験してもらいたい、そして自分で判断してもらいたいとぼくも思います。

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January 27, 2005

ピンズ・ログ公演「サラミの会」

 「映研サークルの部室を舞台に現役部員とOB達、これから自分達は何をしてくんだろう、という時期を丁寧に描いた一本」「人物が何故そこに止まり、何故気持ちが動くかなどの感情に無理がないのが凄いのです。例えば本筋とは何の関係もないけど初対面の現役とOBがキットカットの受渡し一つで距離がぐっと近くなるとか。巧いなぁ」
 おそらく年間200本以上の芝居を見ている(はず)の「休むに似たり。」さんが「巧い」というのですから、ホントに巧いのだと思います。「ピンズ・ログ」の「サラミの会」公演(1月21日-24日、中野ウエストエンドスタジオ)。

 しかも、「映研とOBと学生たち、というシチュエーションでは、ナイロン100℃の「カメラ≠万年筆」のような名作があるわけですが(中略)自分の先行きに対する不安な感じは若い(と思うのだけど)本作の作家の方が、より瑞々しい」と買っています。

[上演記録]
ピンズ・ログ 2005年1月公演「サラミの会
作・演出 平林亜季子

出演   小山亜由子/佐川大輔(theatre moments)/桜井稔
      迫田圭司(アーバンフォレスト)/鈴木雄一郎/高橋一路(feel & move)
      滝寛式(はえぎわ)/立花幸博(いとちちファイブ!)/寺田未来
      正岡拓野(劇団ひまわり)/松岡規子/森川佳紀(サニーサイドウォーカー)
      森本真由美(インターメディアエンタテインメント)/和田好美

音響:高塩顕
照明:シミズトモヒサ
舞台監督:吉川悦子(MDC)
制作協力:三村里奈(MRco.)

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January 26, 2005

小鳥クロックワーク「わが町」

 「fringe」サイトを主宰する荻野達也さんが小鳥クロックワークの公演『わが町』について長めのレビューを載せています。

「西氏の演出作品を観るのは、04年の劇団山の手事情社EXTRA企画『作、アレクサンドル・プーシキン』に続いて2本目。スタイリッシュだった山の手公演同様、台詞の大胆な抑揚と繰り返し、カットバックが目立ちます」と指摘した上で、(ソーントン・ワイルダーの)「名作『わが町』なのだから、テーマ性や構成が見事なのは当たり前ですが、その感動を何倍にもする演出上のたくらみがこの上演にはありました」と具体的にいくつかのシーンを挙げて説明しています。

 「休むに似たり。」は「『ファッションショーのような演出』とある人が言いました。まさにそんな印象。というか、それは演出の一部を示しているにすぎません。繰り返しや極端に遅い芝居、ポップだったりいろいろ。見ていて飽きません。若い役者がてんこもり、胸焼けしそうなぐらい。彼らが演じる「わが町」。ふつうの日常から結婚、死につながる3幕の芝居は、1幕目の日常若い役者がリンクして涙してしまうあたしなのです」と要約します。

 「某日観劇録」は、「ほんとに何でもない、ある面では単調な住人の日常。それに着目して、進行役がいろいろと説明する芝居に仕立てた脚本のよさが光ります。これに若いカップルの結婚と、その後の話を追加することで、何気ない日常がどれだけ貴重かということを観る側に知らしめる手際が鮮やかです」と原作を持ち上げつつ、「これに対する演出は極端な早口と遅口、短い繰返し、舞台を動き回る役者、オープニングとエンディングのパレード(?)、蛍光灯を使った照明、ほとんど素舞台のなど「『作、アレクサンドル・プーシキン』」と同じテイストです」としています。

(注)
 小鳥クロックワークとしては最後の公演だそうですが、webサイトには1月26日現在、最終公演のお知らせに関してなにも掲載されていません。

[上演記録]
小鳥クロックワーク
「わが町」
原作 ソーントン・ワイルダー
演出 西悟志

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January 25, 2005

ラーメンズ「アリス」

 お笑いコンビのラーメンズ第15回公演『アリス が東京・下北沢の本多劇場で開かれています』(1月18-30日)。
 「某日観劇録」サイトは「お笑い自体を舞台で観るのが初です。ラーメンズはテレビで1、2回観たことがあるくらいでしたけど、去年「ガマザリ」で片桐仁を観ていたので、まるっきり外れることもないだろう、という程度の期待でした。結果は、きっちり笑わされてしまいました。ひょっとしてこの2人は天才なのかもしれない」と認識を新たにしています。
 「悪態日記」サイトは「舞台そのものは、予想していたものとはまったく違っていました。(中略)才気走った内容になるものとばかり思い込んでたら、フタを開けてびっくり、もう、単なるバカコントの連続でやんの!! 本当にバカバカしくって、笑いっぱなしでぐったりした」と降参状態です。
 「演劇定点カメラ」サイトの「ねこ」さんによると、ラーメンズは「クールでシュール、ばか忘れずの演劇なコントユニット」だそうです。
 多摩美大卒の漫画家(小林賢太郎)と彫刻家(片桐仁)のコンビは、「バナナマン」や「おぎやはぎ」らとともに取り上げられているようですが、新しい笑いをうみだしている(いく)のでしょうか。
 東京公演のあと、5月まで全国公演の予定だそうです。

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January 23, 2005

特別企画「振り返る 私の2004」(3)

 特別企画「振り返る 私の2004」の5-6回を掲載しました。第5回は「演劇への視線を問う 」。演劇ジャーナリスト 山関英人 (「舞台芸術の小窓」サイト主宰) の執筆です。6回目は北嶋がまとめました。タイトルは「劇評(レビュー)サイトを始めてみたら」。昨年8月にスタートして半年間に感じたことに触れています。(北嶋孝@ノースアイランド舎)

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January 22, 2005

仏団観音びらき「女囚さちこ」

 「仏団観音びらき」という演劇ユニットが新春、新宿タイニイアリスで「女囚さちこ~ブス701号怨み節」公演(1月10-12日)を開きました。大阪を中心に活動しているようですが、今回は年末に大阪公演、年明けは東京公演と意欲的な活動展開です。インパクトのあるユニット名、包丁を持ってにらみつける怖そうな女性のポスターを見てひるむ向きがいるかもしれませんが、寄稿していただいた葛西李奈さんのレビューをまず読んでください。次回公演は出かけたくなるかもしれません。葛西さんは日大芸術学部在学中。これからも書いていただけそうです。(北嶋孝@ノースアイランド舎)

◎「笑い」共有、浄化作用もたらす 惨めさ、愚かさ、欲望に向き合って

 刃物を手にしている女性のインパクトに魅せられ、チラシを読むと

「ぶち破られた鉄格子!」
「ブスの怨みをたぎらせた、女囚さちこの『美女狩り』がはじまる!!」

 三秒後にこの芝居を観に行かなければという瞬間が訪れた。話題性や他者の評価に惑わされることなく、「この劇団の芝居を観たい!」と強烈に感じたのは久しぶりのことだ。
 劇団名は、仏団観音びらき・・・。ますます怪しい。聞けばシアターリパブリック主催の「E-1グランプリ」に出場し、旗揚げ公演前に大阪大会にて予選を勝ち抜き決勝進出した経歴を持つ劇団とのこと。気になって仕方がなくなってしまった私は就職活動後、氷のように冷えた空気に身を震わせながらふらふらとタイニイアリスを訪れた。

 私は潔い芝居が好きである。ここで言う「潔い」とは事実と真っ向から向き合おうとする姿勢のことだ。無意識に理想を追い求めて生きようとする私たちは、その理念に沿って動く社会に多かれ少なかれ希望を抱いている。ところが時折、ついていないと思い込んでいる傷口がひらき痛みが発せられる瞬間がある。私たちはその瞬間が一時性のものだと思い込み、生活を続けていく。その思い込みを取り払ってしまうと、あっという間に絶望の津波が押し寄せ、息をすることがかなわなくなるからだ。わざわざ波にのまれてまで苦しい思いをする必要はないから見ないようにしているだけのことであって、私たちは常に全否定という名のブラックホールを携えて生きている。

 仏団観音びらき「女囚さちこ」はそのブラックホールに飲み込まれた人々が大量に出てくる。扱われているテーマは「女性の美醜」だ。要するに「社会における美人とブスの扱われ方の違い」である。私は、女性の汚さ、いやらしさ、醜さを扱った芝居に目がない。つまりは自らの中にそのような感情が存在していることを肯定してほしいという気持ちのあらわれである。私が芝居を観続けている理由のひとつはこれ。「潔さ」に憧れているのだ。「女囚さちこ」は潔さの上に、さらに大阪特有のパワーを感じさせてくれる舞台だった。

 今回の公演「女囚さちこ」のあらすじはこうだ。
誰もがブスと罵らずにはいられない主人公、轟幸子(とどろき・さちこ)は満員電車の中で痴漢に処女を奪われる。駅員はさちこの被害の訴えを信じようとせず、他に被害を訴えてきた美女に対しては過剰なまでの応対ぶり。そのあまりの露骨さに怒りを覚え、さちこは反抗するが「黙れ!ブス!」と余計罵られるばかり。さちこは逆上し、美女を含めその場にいた合計五人を刺し殺してしまう。さちこは刑務所に入れられるが、そこは容姿の優劣で待遇が左右される仕組みになっていた。さちこは当然のように「ブス房」に入れられ、更なるいじめを受けることとなるのだが…。

 どうにも救われない物語である。紹介文だけではとても暗く、ねちっこく、いやらしい芝居の印象を受ける。私は舞台を出て行くときに肩を落とし無言になってしまうような作品の内容を予想していた。ところが実際、展開される物語は勢いづいていて、客席からは何度も大きな笑いが起こり、なにをかいわんや、私も声を出して笑ってしまっていた。

 女性が自身の汚さ、いやらしさを掲げて芝居作りをしている場合、過剰な自意識に呑まれて観客を二の次にしている印象を受けることがある。しかし、バカバカしい設定だけに留まらない笑いの作り込み方、大袈裟だけれど空回りせず場をおさえる役者の演技、所々織り込まれるダンスの美しさには荒削りだけれどもエンターテイメントとしての要素を提供する大阪人の気迫が感じられた。これは主宰であり、轟幸子役を演じた本木香吏の「『いるよね、こんなバカ』と嘲笑って頂き、ふと『もしかして私のこと!?』と気付いて頂きたい」という信念によるものだろう。

 確かにふと「私、どうして笑ってるんだろう」と思わせる瞬間が組み込まれている。ブラックジャックの手によって美しく変身したさちこが、自ら顔を傷つけるシーンには圧倒される。しかし、どちらかと言えばこのような問いかけをするほうが滑稽な気分になる。それは「まさにこの世は生き地獄」と歌いながら生き様を笑いにすりかえる姿勢があまりにもまっすぐで、健全だからだ。人間の惨めさ、愚かさ、欲望に真正面から向き合いながら、客席と「笑い」を共有することで浄化作用をもたらしている舞台を前にして、今更何を考えているのだろうという気分にさせられてしまう。おかしいのだからおかしい。何が悪い。仕方ないだろう、事実は事実としてあるのだから、おかしいのならば笑ってしまえば・・・。果たして、劇団側が意図したものに私自身がうまくハマっているかはわからないが、
「美醜に関係なく幸福な奴は幸福で、不幸な奴は不幸」
といういまだはびこる社会理念を明るくぶち壊してくれたこの劇団の、これからの可能性に期待大である。
(葛西李奈、2005.1.21)


[上演記録]
仏団観音びらき
 第3回公演「女囚さちこ~ブス701号怨み節

★作・演出=本木 香吏
★出演=本木 香吏 峰U子 水津安希央 ゆであずき 新井英彦 クスミヒデオ 松岡里花 西阪舞(劇団赤鬼) 大森都 藤原新太郎
櫟原将宏(大阪公演)・濱崎右近(東京公演)<ダンサー>兵庫江美・豊田文緒・近藤雪江・鎌田直美 他

■大阪公演(2004年12月8-10日、シアトリカル應典院)
■東京公演(2005年1月10-12日、新宿タイニイアリス)

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January 20, 2005

地点 『雌鳥の中のナイフ』

 テキストの「過激」な再構築で話題を呼んだ「青年団リンク・地点」が、英国の劇作家D.ハロワーのデビュー作「雌鶏の中のナイフ」を元旦から上演しています(東京・アトリエ春風舎、-23日)。この作品は1995年英国で初演。その後、欧米各国で上演され、ベルリン批評家賞・最優秀外国語作品賞(1997年)などを受賞したそうです。
 話題作だし3週間余りの上演なのでレビューもかなりあると思っていましたが、探し切れません。「ワニ狩り連絡帳」サイトはいつもながら、きちんと目配りしていました。

 「前半ではほとんど動きらしい動きもなく、まるでリーディング公演のような舞台。その静的な世界が、ま、後半ではグワシャ!とばかりに壊されたりして、効果的な演出」としながら、昨年の公演「じゃぐちをひねればみずはでる」と比較しています。その上で「とにかく安部聡子。常に正面を見据えて、アクセントや区切りを読み替えられた圧倒的な量のテキストを語りながらも、もう、これは圧倒的に官能的であり、圧倒的に美しい」と、農夫の妻を演じた安部聡子を褒めちぎっています。公演は23日まで。

 「地点」は青年団リンクを離れて3月から京都に本拠を移すそうです。従来形式での最後の活動ということになるのでしょうか。
 ぼくもこのステージを見ていますが、もう少し時間をおいてからまとめたいと思います。しばしのご猶予を。

追記
 「ine's daypack」サイトが「三浦演出の今日性(地点「雌鶏の中のナイフ」)」というタイトルで、三浦演出に的を絞った批判的な分析を展開しています。昨年9月に「”三浦語”のための舞台(地点『じゃぐちをひねればみずはでる』)」を掲載し、「地点」の舞台を継続的に見た上での言及です。議論の広がりを期待したいと思います。(2005.1.20)

これとは逆に「圧倒的なイメージで人の体に響かせるような芝居」と評価する声もありました。以下、「デジログからあなろぐ」サイトからの抜き書きです。
 「役者が語る言葉は、言葉の感覚のレベルで解体されている。言葉のレベルではない点が重要である・・・つまり、言葉を解体したのではなく、人間が言葉にもつ基本的な感覚の解体だ」。さらに「脚本の方は、怒涛の台詞の量です・・・三人芝居で80分・・・気持ち悪くなるほどの台詞の量に加えて、圧倒的なイメージの応酬です」「今回の雌鶏の中のナイフは、後半ちょっと話について行けなくなってしまったし、あまりにも黒いストーリーで苦手は人は多そうですけど、私は寧ろ心を揺さぶられるような感覚に陥りましたね。笑える面白い芝居も良いのですけど、そういうのは見ているだけで良くて、自分がやりたいのは逆に、こういう圧倒的なイメージで人の体に響かせるような芝居がしたいのです」
 筆者はある劇団の作・演出を手掛ける大学院生のようです。ほかの公演評も興味深く読みました。(1.29記)

 さらにもう一つのサイトを紹介します。「大岡淳の反資本主義日記」です。
 「独特の台詞回し、観客に正対する身体性、性的アレゴリーとして機能する美術、テキストに対する知的な読解、そして、緊張感あふれる演出。これが噂の三浦演出か!と舌を巻いた。強烈なオリジナリティを発散しつつも、鈴木忠志から平田オリザに至るアングラ以降のパラダイムを正統的に踏まえ、また、おそらくはフランス留学によって習得したのだろうが、西洋の現代演劇に見られる洗練された美的センスをもじゅうぶんに吸収している。このままヨーロッパに持って行けば、オリエンタリズムの色眼鏡を抜きにして、正当な評価を得られるだろう。いやそれどころか、三浦氏は、本当の意味で海外の俳優を使いこなして世界水準の舞台を作ることができる、日本初の演出家となるかもしれない」(1.29記)
 
[上演記録]
地点 第9回公演『雌鳥の中のナイフ』
■演出 三浦基
 作 デイヴィッド・ハロワー
 翻訳 谷岡健彦

■配役
 安部聡子
 大庭裕介
 小林洋平

舞台美術 杉山至×突貫屋
照  明 吉本有輝子
照明オペレーター 松本明奈
音  響 田中拓人
衣  装 すぎうらますみ
演出助手 井上こころ
舞台監督 桜井秀峰
宣伝美術 京
制  作 田嶋結菜
総合プロデューサー 平田オリザ

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January 19, 2005

特別企画「振り返る 私の2004」(2)

 特別企画「振り返る 私の2004」の3-4回を掲載しました。1-2回はこのサイトに「名札」のある2人でしたが、今回の2人は自分のwebログで芝居を取り上げ、鋭い分析や斬新な文章表現で知られています。特にお願いして書いていただきました。第3回「ネットで芝居について何か書く、ということ」を寄稿した熊上みつみさんは「X-ray」サイト、第4回「私的演劇の追想」を書いた鈴木麻那美 さんは「うたうた」サイトを舞台に書いています。
(注)最終分の掲載は21日の予定でしたが、都合により23日となります。ご容赦ください。(1月21日)

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January 18, 2005

オッホ「タイポグラフィの異常な愛情」

 黒川麻衣の作・演出で「オッホ」の「タイポグラフィの異常な愛情」公演が東京・新宿のTHEATER/TOPSで開かれました(1月2日-10日)。今回はフォントの種類が主人公で、明朝家とゴシック家の争いを中心とした失踪ミステリーだそうです。
 「30's SubCulture Blog」は「軽快な演出や劇団員たちのキャラクターの活かし方、軽妙な脚本といわゆるオッホ印というべき作品で楽しめた」としながらも、「ミステリーとしては凡庸な気もしたし、もう一転二転してもいいんではないかな」と印象を述べています。


 「No hay banda」はオッホ公演が今回初めてだそうです。そのせいか指摘は遠慮がありません。「すべての登場人物に書体の名前が付いていて、町や建物の名もそれにちなむものなのだが、それによってプロットになにかの仕掛けがあるかというとなにもない」「人物の内面の描写が極めて弱いから舞台に深みが出てこない」「笑えるタネはたくさんあった。しかし、あまり笑えない。最適のタイミングをわざと外し、それによって一段上の笑いを狙ったのかもしれない場面がいくつかあったものの、外し方の練度が低く、概ね失敗」などと手厳しい内容です。

[上演記録]
オッホ2005NEW YEAR EDITION
「タイポグラフィの異常な愛情」
新宿THEATER/TOPS(1月2日-10日)
作・演出:黒川麻衣
出演:人見英伸、佐藤需、牧野直英、上野雅史、杉山将己、峯崎伊万里、菊地春美、佐藤志織、岡ユミコ、細川洋平、村上寿子、小畑智子、市村美恵(水性音楽)、佐藤治彦、今林久弥(双数姉妹)

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January 17, 2005

特別企画「振り返る 私の2004」(1)

 新しい年もすでに月半ば。さまざまな公演が元旦から始まり、今年も劇場はどこもにぎわいそうな気配です。年があらたまったからというわけではありませんが、新しい年にあたらしい芝居をみたいという望みは簡単に手放せません。昨年はどんなシーンが展開され、新しい芽はどんな土の上に育つのか。これまで観劇体験を重ねてきた人たちの演劇・芝居・舞台に関わる率直な感想を得たいと考え、特別企画「振り返る 私の2004」を17日から3回に分けて掲載します。本来は年末の予定が延びに延びて、やっと掲載の運びとなりました。このサイトの常連執筆者を中心に寄稿していただきました。初回は、常連執筆者の松本和也さんと河内山シモオヌさんです。(北嶋孝@ノースアイランド舎)

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January 16, 2005

カルマツイ「恋愛耐湿」

 「カルマツイ」は、名古屋を拠点として活動する劇団メガトンロマンチッカーを主宰する刈馬カオス(作・演出)と、同じく名古屋を中心に活動している劇団あおきりみかんの俳優松井真人による特別ユニット。年末から年始にかけて、上演時間45分間の密室恋愛劇『恋愛耐湿』公演を開きました(12月29日-1月2日、名古屋市・G/pit)。「名古屋の小演劇インプレッション」サイトが「とにかく濃いことこの上ない作品」と次のように紹介しています。

 「男のアパートのバスルーム。下着を脱いでバスタブに横たわる女と、傍らに立つ男。そこへもう一人の女が訪れる。何これ、どういうこと?…そして始まる泥沼の愛憎劇。(中略) 45分が2時間以上に感じるほど息苦しく、ずっと手に汗を握りつづけていた。全身に力が入っていたため、観劇後はひどい肩こりに襲われた。心地よい観後感を得たければ刈馬作品を観てはいけない。この作品はそんな説を強く裏付けるものだろう。救いの無いディープな空気に浸りたい人にこそ最適だ」
 なるほど。小作品ながら手応えあるステージだったようですね。「カルマツイ」だけでなく、「メガチカ」の舞台も見たくなりました。

[上演記録](劇団メガトン・ロマンチッカーのサイトから)
「恋愛耐湿」公演
2004年12月29日(水)-2005年1月2日(日)
会場:G/pit(名古屋市中区伏見)
作+演出/刈馬カオス
出演/松井真人(劇団あおきりみかん)、鹿目由紀(劇団あおきりみかん)、加藤裕子(劇団B級遊撃隊)
入場/一般 1,500円、高校生以下 1,000円 (日時指定・全席自由)
 ・振袖割引:振袖で御来場の方は1,000円キャッシュバック
 ・雨天割引:劇場付近が雨の場合、100円キャッシュバック


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January 08, 2005

クロムモリブデン『ボウリング犬エクレアアイスコーヒー』

 年末から新年にかけて東京・王子小劇場でクロムモリブデンの「ボウリング犬 エクレア アイスコーヒー」公演(12月29日-1月3日)が開かれました。佐藤佐吉演劇祭の掉尾を飾るこの越年公演に関して、さまざまなレビューが掲載されています。
 「しのぶの演劇レビュー」は「期待していたよりも面白かった!はっきりと独自色があるってことの強さを思い知りました。関西の劇団なのに関西っぽさをアピールしていないのも良いです」と温かな扱いです。

  「デジログからあなろぐ」はもっと熱くて、「生半可に芝居を見ている者には味わえない感覚・・・それが「演劇好きで良かった」の瞬間です。この作品は、そんな瞬間を私に齎してくれました」と芝居の世界に入りこんでいます。
 「休むに似たり。」は「物語とは明らかに関係のないような遊びが楽しい。みてるうちに妙なグルーブ感が出てくるのです。勢い、物語は追いづらい」と、いつもながら距離感のある見方です。

 この公演は、ネット上で知り合った自殺志願者と他殺願望者がそれぞれ、「影法師」と名乗る女によって山奥に集められるという設定です。近くのボーリング場で出合う2組の集団と、殺し屋の男女、それにボーリング場の再興を計画している男女(兄妹?)が入り乱れてドラマが進行します。米国のコロンバイン高校で起きた乱射事件で、直前に実行者がボーリングをしたことが影響しているという記載が報告書にあったと、劇中でなんどか触れられます。しかし「物語を追うよりは、会話の断片が楽しい」というのは、こういう筋書きが十分消化されていないという指摘なのでしょうか。

 「踊る芝居好きのダメ人間日記」はこの点について「ストーリーに、それほど惹きつけられません。分かり難いとかいうわけでもないんですが、なんか今さら感が漂ってしまうんですよね。集団自殺とかコロンバイン高校とか。一周遅れて走っているような」と生の感想を漏らしています。
 「Review-lution! on-line」はもっとストレート。「刺激的なシチュエーションながら、特に劇的事件が起こるわけではない。自殺と他殺という問題や、主人公の女性の離人症的心象風景<ボウリングレーンの上を走るどうしてもまっすぐ走れない犬を、エクレアを食べながら見ている自分>、コロンバイン高校の銃乱射事件など、奥の深い題材を用いながら、それを明確にかみ合わせることがうまく出来なかったようだ」と書いています。

 ぼくも2日の公演をみましたが、芝居の作り方を心得た集団という印象を受けました。起承転結をかちっと決めることよりも、劇団の関心はむしろ照明や舞台美術、衣装などを駆使して、パワーとアイデアを客席にめまぐるしく放射することに向けられているような気がします。サービス精神というか、よい意味で職人芸に秀でているのではないでしょうか。才気と才能を存分に感じます。古い話で恐縮ですが、「疾風Do党」の舞台をチラッと思い出しました。作・演出の福田卓郎はいま映画やテレビドラマでも活躍しているので、ご存じの方もいるでしょう。この劇団は現在、Dotoo!(ドトォ!)と名乗っているようですが、ステージを見ていないので「昔の名前」を出しました。ご容赦のほどを。
(北嶋孝@ノースアイランド舎)

クロムモリブデン公式サイト
■ボウリング犬 エクレア アイスコーヒー
■作・演出 / 青木秀樹
■出演 / 森下亮・金沢涼恵 ・板倉チヒロ・山本景子
   重実百合・信国輝彦・奥田ワレタ・齊藤桂子(dd69)
   大沢秋生(ИEUTRAL)・岡本竜一
■大阪公演 2005年1月23日(日)~25日(火)

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January 01, 2005

あけましておめでとうございます。

 東京のお正月は雪景色で明けました。大晦日に雪が降り始めると、本格的な冬の始まりだったふるさとの記憶が蘇ります。身を引き締めて新しい年に向かうようにとのメッセージでしょうか。

 このweb サイトがスタートしたのは暑い盛りの昨年8月。この4か月間、力のこもった評を載せていただいた執筆者、多様なレビューを展開している各サイト主宰者の方々に感謝します。またほとんど宣伝もしないのに、熱心にアクセスしていただいた読者、リンクしていただいた各サイトにもお礼を申し上げます。

 今年はもう少し出入り自由な空間にしたいと模様替えを検討中です。またレビューだけでなく、折々に特別企画を用意したいと考えています。

 実は2004年を振り返る年末特別企画を用意していましたが、編集人の引っ越しで、突然のトラブルからインターネット接続不能状態が生じてまだ掲載できていません。今回もひとさまのパソコンからアクセスしています。状況が改善され次第、紹介できると思います。しばらくお待ちください。

 昨年末は個人的な事情で時間的な余裕がなく、編集がままなりませんでした。ページ紹介の中身も回数も極端に落ちてご心配をかけてしまいました。もう少しで一段落。2月からは元のペースに戻ります。
 今年もよろしくお願いします。

 Wonderland サイト 編集人 北嶋孝@ノースアイランド舎 2005.1.1

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